ちゃんと、言えない。

ゆるゆる、やります。育児、アイドル、ゲーム実況、本のことなど。

京都のザ・リッツ・カールトンホテルにて、ぼっちで朝ごはんに挑戦した話。

閉ざされた黒き扉の向こうに

ザ・リッツ・カールトン京都。三条と二条の間に最近(2014年2月)できたラグジュアリーホテルです。モーニングバイキングは宿泊客以外にも開放されていると知り、1人で行ってきました。果たして行けるものなのか。

まず入り口がわかりません。 じっと見ていると、ゲストらしき夫婦が和やかに出てきました。おお、あんなところに道が! 恐る恐る辿ると、固く閉ざされた紋章つきの黒い扉が出現。ボーイとかいないんですよ。車止めは別にあるので、いらっしゃいませ、などと導かれたりはしません。 私のような下賎な者には開かないのか!? と思いつつ扉に近づくと開きました。良かった。自動ドアです。高級マンションのような…。

入ると思いもかけないほど小さなフロントと細長いロビー、そしてまたもや黒き中扉。フロントで声を掛けようと思っていたのですが、長そうな接客をされていて、思い切って中扉に突撃。

開きました…。

ものすごくガードが固い感じがしますが進入は可能です。

宿泊客ではないとバレたら。

サービスコンシェルジュがあったので、着物をお召しのお姉さまに朝食を食べたい旨をお伝えすると、ブッフェ、和定食、ロビーにてコンチネンタルの3パターンを提示されました。ブッフェを指定するとSランクの極上の笑顔でにこやかに案内していただけて(あら、案外大丈夫なのかな?)と思っていたらやはり聞かれました、部屋番号。当然ゲストだと思われてたんですね。申し訳ありません。

ゲストではないことがバレて、フロントレディの極上の笑みがやや困惑した笑顔Bにシフトしてしまったので、宿泊客が優先だと分かっていること、可能なら朝食を取りたいことをたどたどしくかつできうる限り控えめに説明。

京都人は分をわきまえている人が好きです。京都では、余所者で田舎者であることは最初から明示すべきなのです。

私の必死の説明に優美なフロントレディの笑顔はSまでいかないもののAくらいに戻り、聞いてみましょう、と案内していただけました。

しかし入り口でブッフェは玉砕。宿泊客の対応で今日はいっぱいのようです。

「平日にまたお越しください」と言われました。

平日朝ですか。今の会社をクビになったら、記念に来ます…。

ロビーにて

ブッフェは宿泊客のみで満員御礼だったものの、ロビーにてコンチネンタルを取ることは可能とのこと。

事前調査で3,000円程度でいただけることが分かっていたので喜んで案内してもらうことに。

ロビーは暗くて朝から非常にムーディーです。ダークオーク調の家具と高い天井、サテンの紫の生地張りの椅子。和モダンというよりアジアンな雰囲気。愛人と来た方が良さそうな濃密で密やかな空間…。

ま、1人なんでせめて感じよくにこやかにを心がけつつ、サービスの方に対応。メニューはこんな感じです。 フルーツジュース、コーヒー、ヨーグルト、フルーツサラダ、パン3つで2,800円。

確かに高いですが、一つ一つのクオリティがハンパないです。これだけ食べて3,000円なら雰囲気料も含めて安い気がする。

ずらりと並んだピエール・エルメのパンから3種選べます。文字通りお腹パンパンになったので、男の人でも十分では。

この写真は向こうから「お写真よろしいですか?」と聞いていただけて、よ、よろしいんですかっと気負いこんでパシャり。とても写真を撮るなんて雰囲気ではなかったのですが観光客サービスとしてされているのでしょうか?

最も美味しかったのは、ジャムの妖精ピエール・エルメの至高のコンフィチュール「イスパハン」を使ったマフィン。イスパハンは彼が作ったバラと木苺とライチのコンフィチュール。バラの香り、木苺の瑞々しさがしっとりしたマフィン生地の中で最高のハーモニー。ライチの味は素人には分かりませんでした…。

結論、ロビーで十分。

非常にお腹がいっぱいになったし、サービスはあのリッツカールトンクオリティ。(「雑誌をお持ちしましょうか?」とか言われました。美容院‼︎? さらに食事終わりには「タクシーの手配を致しましょうか」とまで。は、発想が富裕層過ぎて耳はダンボで目はドングリです。)単品で頼めば一杯1,500円するコーヒーもおかわりできちゃいます。

ロビーで十分、ぼっちでも十分。 3,000円で楽園を見れました。

幸せ。

おまけ。 会計はテーブルチェックなのでにこやかにお姉さまを呼びましょう。

トイレには清潔なプチタオルが…

トイレにいたるまでクレドに恥じないサービス、それがザ・リッツ・カールトン